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海岸侵食 : 第9回茅ヶ崎なぎさシンポジウム報告
投稿者: iki 投稿日時: 2010-11-11 23:07:55 (4930 ヒット)

◆ご挨拶
海岸が侵食したと嘆いたり、悲しんでいるだけでなく、科学者、行政、議員らと一緒にみんなで議論して一つでもよい海岸を取り戻そうという考えで始めたこのシンポジウムも今年で9回目を迎えました。
誰がやるかが問題ではありません。人へのやさしい気持ちと思いやりが大切で、間違ったことに対してはやり続ける熱意が必要です。
将来、海がきれいになったことを、みんなが実感できるようにしたいと思っています。
ご来場頂きました皆様、講演者の方々、来賓の先生方、今年もアトラクションで盛り上げてくださった、
dekirukoto.net
http://www.dekirukoto.net/
池山由香さん
http://yukaikeyama.jpn.org/main/

皆様、本当にありがとうございました。


以下は主な講演内容と意見です
◆あんばい良く養浜を)
昔は相模川から海へ来る土砂が年間14万m3程度あったが、今はほとんどない。
流れているはずだと言う意見もあるが、実際は粒径0.15mm以下の細かい土砂は海へ出た瞬間に沖へ散ってしまう。“はずだ”と“実際”は違う。
待っていても永遠に砂浜は復活しない。バーを形成するには中砂が、汀線には粗砂から礫が必要であり、茅ヶ崎中海岸では砂の大きさを考えてあんばい良く養浜している。


◆海岸ゴミは国民全体で)
海岸ゴミは20年前と比べて重量は増えていないが、従来の空き缶・ビンからペットボトルへと変わっているので、ゴミの量自体は増えているのでは。
ビーチクリーンのボランティアは約6万から14万人へと増加し、海岸側の住民意識は高くなった。しかし、ゴミの大半は河川から流れてくるので国民全体で考えることも必要である。
かながわ美化財団のHPにはボランティアが行うビーチクリーン情報を掲載している。情報発信の拠点と位置づけし、ボランティア間のネットワークの基盤となるようにしたい。
http://bikazaidan.main.jp/


◆混沌とする海岸)
最近は多種多様な形で海岸利用がなされており、海岸利用時間が拡大して生物への影響が危惧されている。
ウミガメは自然孵化を優先させたいと思うが、人工孵化を行う地域もありさまざまである。
湘南海岸でもアカウミガメが産卵に来ているが、自然孵化ができるか調査中である。ウミガメの情報があれば新江ノ島水族館へ一報頂きたい。
http://www.enosui.com/

ps.表浜NT田中様、情報提供をありがとうございました。
http://www.omotehama.org/report10/2010/11/post_242.html#header


◆砂浜の生物多様性)
サーフゾーンは波浪や潮汐などの外力で地形が常に変化している複雑な場であり生物多様性が高い。
この場を保全するには、市民団体・専門家・行政の取り組みだけではなく、国民一人一人が認識力を高めて行くことが大切である。


◆砂粒は大きくても小さくてもダメ)
科学的にきちんと踏まえて検討した結果、茅ヶ崎中海岸は良くなってきている。
砂粒の間には沢山の生物がいて、これらが浄化する能力はものすごい。砂浜は大切である。
また、透き通っているきれいな水といっても飲めない水もあることに注意が必要である。



atugi

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